○議長(
川越桂路君) 次は、
総務環境委員長の
審査報告を求めます。 [
総務環境委員長 崎元ひろのり君 登壇]
◆
総務環境委員長(
崎元ひろのり君)
総務環境委員会に付託されました議案7件について、審査の結果を報告いたします。 以上の議案につきましては、お手元に配付いたしました
委員会審査報告書(
会議録末尾掲載)のとおり、いずれも原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、第78
号議案については、意見の一致を見るに至らず、採決の結果、原案どおり可決すべきものと決定いたしておりますので、申し添えておきます。 以下、審査の過程において特に論議されました第78
号議案 個人情報の保護に関する
法律施行条例制定の件についての主な質疑、意見について申し上げます。 初めに、今回の
条例制定の
概要等について伺ったところ、今回の
条例制定は、
デジタル社会の形成を図るための
関係法律の整備に関する法律により、
個人情報保護制度について、4年度、国及び民間の運用が統一されるとともに、5年度から
地方公共団体についても
個人情報保護法が直接適用されることに伴い、今後、
個人情報の
取扱いが全国的な
共通ルールに基づくことになり、現行の
個人情報保護条例の大部分が不要となることから、
現行条例を廃止し、新たに法の
委任等を受けた
規定等を
法施行条例として定めるものである。 なお、
個人情報保護法の直接適用により
現行条例の規定の大部分は包含されるものの、要
配慮個人情報の
収集禁止及び
電子計算機の結合の制限の2つの規定については法に規定がないところであり、法の趣旨としては、他の規定を適正に運用することで必要な保護は図られるとされているということであります。 次に、
現行条例に規定していた要
配慮個人情報の
収集禁止及び
電子計算機の結合の制限については、これまで条例に基づき適正に運用されてきたことを踏まえると、これらの規定に関する
取扱いが後退する懸念があることから、このことについてどのように考えているものか伺ったところ、お
ただしの規定については、国の
ガイドラインによると、条例に明記することはできないとされていることから、本市としては、法の趣旨を踏まえつつ、さらに適正な運用を担保するため、従前と同様、要
配慮個人情報の
収集状況に加え、本市以外の
電子計算機との結合に該当する運用が生じた場合は、
個人情報保護審議会に報告し、意見を聴取する機会を確保するとともに、その
運用方法については、同
審議会に係る
規則等への明記を検討していきたいと考えているということであります。 次に、今回の
デジタル社会の形成を図るための
関係法律の整備に関する法律の施行に当たり、参議院においては、法の
運用等を定める際には、
国民等に分かりやすいものとなるよう、
関係者に幅広く意見の聴取を行うことなどについて適切な措置を講ずるよう
附帯決議がなされており、
全国市長会においても基準を統一化する場合の範囲や
手法等について、
地方公共団体の意見を十分に聞きながら慎重に検討を進めることなどの意見が出されているが、本市においては、これまで
個人情報保護の在り方などについてどのような対応を図ってきたものか、また、
現行条例における
運用等について、全国的な
共通ルールがないことにより、国や他
自治体間との連携など事務に
支障等があったものか伺ったところ、本市としては、国に対し新たな
個人情報保護法の解釈・運用に関する問合せは行っているが、
個人情報保護制度に関して
要望等は行っていない。また、本市における
現行条例の下での
運用等に関し、これまで
支障事例はなかったということであります。 次に、国の
ガイドラインを踏まえると、
個人情報の
取扱いについて、条例による、いわゆる上乗せや横出しができなくなるのではないかと思料することから、このことに対する認識について伺ったところ、お
ただしのとおり、法律に規定されている内容以上のものを条例に規定することは認められないが、今後、
個人情報の
取扱いについて様々な課題が出てきた場合には、国に対し機会を捉え、要望していくことになろうかと考えているということであります。 以上のような
質疑経過を踏まえ、
委員会におきましては、本件についての
意見集約に臨み、意見の開陳を願ったところ、委員から、「
デジタル社会の形成を図るための
関係法律の整備に関する法律により、これまで
条例等で保護してきた
個人情報については、全国的な
共通ルールに基づき運用し、国の
個人情報保護委員会に解釈・運用が一元化されることになり、本市の
個人情報保護審議会は、
個人情報の
取扱いに関する
個別事案等に関与できなくなるなど、これまで本市が積み上げてきた
個人情報の様々な解釈・運用や管理に国が踏み込んでくることになりかねないことから、今後においても
個人情報の保護の在り方としては、
自治体において自主的かつ主体的な判断ができるようにすべきであること。また、これまで国との
やり取り等において、本市の
個人情報保護条例に支障を来したことはなく、事務への影響はほとんどなかったこと。以上のようなことを勘案した場合、本件については賛成しがたい」という
意見等が出され、意見の一致を見るに至らず、採決の結果、本件については原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 以上をもちまして、
総務環境委員会における
議案審査報告を終わります。
○議長(
川越桂路君) これより、
委員長報告に対する質疑に入ります。 発言の通告はありませんが、別に発言がなければ、質疑はないものと認めます。
△討論
○議長(
川越桂路君) これより討論に入ります。 討論の通告がありますので、発言を許可いたします。
園山えり議員。 [
園山えり議員 登壇](拍手)
◆(
園山えり議員)
日本共産党市議団を代表いたしまして、ただいま上程されました30議案のうち、第78
号議案 鹿児島市
個人情報の保護に関する
法律施行条例制定の件について、第80
号議案 特別職の職員の給与に関する
条例等一部改正の件について、第83
号議案 令和4年度
鹿児島市
一般会計補正予算(第8号)、第86
号議案 令和4年度
鹿児島市
交通事業特別会計補正予算(第3号)、第87
号議案 令和4年度
鹿児島市
水道事業特別会計補正予算(第2号)、第89
号議案 令和4年度
鹿児島市
船舶事業特別会計補正予算(第3号)、以上6議案について反対の立場から討論を行います。 初めに、第78
号議案 鹿児島市
個人情報の保護に関する
法律施行条例制定の件についてです。 同
条例制定は、令和5年4月から本市の
個人情報の
取扱いに係る
基本的事項について、国の
個人情報保護法が直接適用されることにより、本市の
個人情報保護条例が廃止されるとともに
個人情報保護審議会への
諮問事項が変更されるため、新たな
条例制定が行われるものですが、次のような理由から反対いたします。 第1の理由は、今回の
条例制定に当たり事前に
パブリックコメントが実施されておらず、市民の意見が反映されていないからです。当局から実施しなかった理由として、本市の現行の
個人情報保護制度の枠組みに大きな変更はないとの理由が示されましたが、本市の
個人情報保護条例を廃止し、国の法律に一元化されることによって、市民の
個人情報を今後国がどのように取り扱うことになるのかを説明する責務が本市にはあります。他都市においても
パブリックコメントを実施している
自治体があることから、本市においても
パブリックコメントを実施し、市民への
説明責任を果たすべきであったと考えること。 第2の理由は、今回の
条例制定によって、本市の
個人情報保護審議会に対して要
配慮個人情報及び
個人情報の収集、
目的外使用、
外部提供等の可否を求める
諮問事項がなくなり、同
審議会の権限が縮小されることは本市の
個人情報保護の後退につながるからです。当局は今後、
個人情報に関する案件について、
審議会に報告し意見を聞くとの見解を表明していますが、同
審議会では
審議会の権限の縮小は
地方自治の拡大という観点から問題であるとの意見が出されていることから、同
審議会の
諮問事項を変更し、
法的権限を縮小することは本市の
個人情報保護の後退につながると考えます。 第3の理由は、本市の
個人情報保護条例が廃止され国の法律に一元化されることによって、今後は、外部の
電子計算機との
情報連携、
オンライン結合を通じて市民の
個人情報を
匿名加工情報として
民間等に提供し利活用できるようになるからです。下
鶴市長は、市民の
個人情報を
匿名加工情報として今後、
民間等に提供するのかのこの質問に対して、「
個人情報の保護にも十分意を用いてまいりたい」と答弁されるのみで明言を避けられました。本市が保有する
個人情報は、市民が
申請届出に伴い提出した介護、子育て、教育、健康など、本市が公権力を行使して取得した多岐にわたる
住民サービスに係る膨大な情報です。これらの情報を企業のビジネスのために提供していくことにつながる
条例制定であること。 第4の理由は、
個人情報保護審議会の権限の縮小や役割が極めて限定されることです。例えば、今回、本会議でも
ただしましたが、
自衛隊募集のために本市は18歳と22歳のおよそ1万2千人の若者の名簿を本人の同意なく渡すことについて当局は、法令に基づく
名簿提供だから
目的外使用には当たらない、本人への事前の同意も必要ないとの見解でしたが、
自衛隊法等に
名簿提供ができるという明確な規定はありません。また、防衛省や
総務省からの通知はあくまでも解釈に過ぎないことから、福岡県小郡市のように
審議会の答申を受けて
名簿提供から
閲覧対応に戻した
自治体もあります。若者の
個人情報の保護を慎重に考えるならば、
自治体の判断で諮問することは可能だったわけですから、まずは同
審議会に
名簿提供の可否の判断を求めるべきであったと考えますが、
個人情報保護法に一元化されれば
諮問事項からも除外され諮問することができなくなり、
審議会の権限が極めて縮小されてしまうこと。 以上、4つの理由を申し上げ、第78
号議案に反対いたします。 次に、第80
号議案 特別職の職員の給与に関する
条例等一部改正の件については、令和4年
人事院勧告を受け、市長、副市長、
教育長、
公営企業管理者、
議員等の
特別職の
期末手当の
支給割合を国の
指定職職員に準じて、4年度12月期は0.05月、5年度以降は6月期及び12月期を0.025月引き上げるための
条例改正議案であり、その12月期の
期末手当の
引上げ分が含まれております第83
号議案、第86
号議案、第87
号議案、第89
号議案について一括して反対する理由を申し上げます。 なお、第85
号議案 令和4年度
鹿児島市
病院事業特別会計補正予算(第1号)については、
管理者の
期末手当の
引上げは現
年度予算で対応されるため反対はいたしませんが、
条例改正が実施されれば
管理者への
追加支給が行われるため問題であることは指摘いたします。 まず、第1の理由は、
条例改正により12月期の
期末手当の
引上げの対象となった
特別職は市長や議員など53人であり、その
引上げ分の総額は約230万円ですが、
特別職の
期末手当の
引上げは国の
指定職職員に準じて自動的に執行するのではなく、他都市でも実施されているように本市の
特別職報酬等審議会に諮問し、市民への
説明責任を果たすことが市民に開かれた市政であると考えること。 第2の理由は、
特別職の12月期の
期末手当の
引上げが実施される一方、市長部局等、各公営企業に在職する2,177人の会計年度任用職員の皆さんの
期末手当は引き上げられることなく現行水準のまま据え置かれました。
物価高騰の影響は会計年度任用職員の方々もひとしく受けていることから、私どもは会計年度任用職員の
期末手当も引き上げる措置を講じるべきであったと考えること。 以上、6つの議案に対する反対の理由を申し上げ、皆様の御賛同をお願いいたしまして、
日本共産党市議団を代表しての討論を終わります。(拍手)
○議長(
川越桂路君) ほかに発言がなければ、以上をもって討論を終了いたします。
△表決
○議長(
川越桂路君) これより表決に入ります。 それでは、まず、第78
号議案 鹿児島市
個人情報の保護に関する
法律施行条例制定の件について、電子表決により採決いたします。 ただいまの議案に対する委員長の報告は、原案可決であります。 本件については、委員長の報告どおり決することに賛成の議員は賛成を、反対の議員は反対をお押し願います。 [電子表決開始]
○議長(
川越桂路君) 押し忘れ等はありませんか。 [「なし」と呼ぶ者あり]
○議長(
川越桂路君) 押し忘れ等なしと認めます。 [電子表決終了]
○議長(
川越桂路君) 賛成多数であります。 よって、本件は原案どおり可決されました。 次に、第80号、第83号、第86号、第87号及び第89号の各議案について、電子表決により一括採決いたします。 ただいまの議案5件に対する委員長の報告は、いずれも原案可決であります。 以上の議案5件については、いずれも委員長の報告どおり決することに賛成の議員は賛成を、反対の議員は反対をお押し願います。 [電子表決開始]
○議長(
川越桂路君) 押し忘れ等はありませんか。 [「なし」と呼ぶ者あり]
○議長(
川越桂路君) 押し忘れ等なしと認めます。 [電子表決終了]
○議長(
川越桂路君) 賛成多数であります。 よって、いずれも原案どおり可決されました。 次に、ただいまの議案6件を除くその他の議案24件について、一括採決いたします。 以上の議案24件については、委員長の報告どおり、いずれも原案どおり決することに御異議ありませんか。 [「異議なし」と呼ぶ者あり]
○議長(
川越桂路君) 御異議なしと認めます。 よって、いずれも原案どおり可決されました。
△請願上程、
委員長報告省略
○議長(
川越桂路君) 次は、日程第2 請願に関する件について、請願第5号 日本政府に核兵器禁止条約の署名・批准を求める意見書提出についてを議題といたします。 ただいまの請願1件については、お手元に配付いたしました審査結果一覧表(
会議録末尾掲載)のとおりであります。 お諮りいたします。 審査結果一覧表の請願1件については、
委員長報告を省略いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。 [「異議なし」と呼ぶ者あり]
○議長(
川越桂路君) 御異議なしと認めます。 よって、そのように決しました。
△討論
○議長(
川越桂路君) これより討論に入ります。 討論の通告がありますので、発言を許可いたします。 たてやま清隆議員。 [たてやま清隆議員 登壇](拍手)
◆(たてやま清隆議員)
日本共産党市議団を代表して、請願第5号 日本政府に核兵器禁止条約の署名・批准を求める意見書提出について、賛成の立場から討論を行います。 同請願は、ノーモア・ヒロシマ、ノーモア・ナガサキ、核兵器をなくせと訴え続けてきた被爆者と市民の声が国際政治を動かし、2021年1月22日、国際条約として発効した核兵器禁止条約に唯一の戦争被爆国である日本政府が同条約に署名・批准し、参加することによって、核兵器のない世界を実現する推進力になることを求めて提出されたものであり、賛成の理由を4点申し上げます。 賛成する第1の理由は、国際条約として発効した核兵器禁止条約(TPNW)は、その前文で核兵器が非人道的な兵器であると厳しく告発し、その開発、実験、生産、製造、取得、保有、貯蔵、移転、受領、使用の威嚇、禁止事項の援助、奨励、勧誘、援助の要請、配置、設置、展開など、核兵器に関わる活動を全面的に禁止する抜け穴のない条約であり、この条約を核保有国も含めて批准していくことこそが人類共通の課題である核兵器の全面廃絶につながる道であると確信するからであります。 しかし、これまでの条約でさえ守られていないのに、さらに一歩進んだ核兵器禁止条約を守ることができるのかという意見があります。確かにこれまでの核不拡散条約(NPT)は、アメリカ、ロシア、中国、イギリス、フランスの5か国のみを核保有国として認める代わりに、同条約第6条に誠実に核軍縮交渉を行う約束を規定したにもかかわらず、核軍縮は進んでいません。また、核実験を禁止する包括的核実験禁止条約(CTBT)も26年が経過していますが、アメリカや中国は条約に署名はしているものの批准していないため、いまだ条約として発効されていません。これらの条約が守られなかったのは、法的拘束力が不十分であったため核保有国の核軍縮が進まず、核兵器を持たない国の中から自衛の名の下に北朝鮮など核兵器を持つ国々をつくり出す結果となりました。しかし、人類は核兵器の全面禁止を掲げる新たな国際法を手にすることができました。現在、署名国は91か国、批准国は68か国ですが、この条約に我が国も含め多くの国々が参加していくことが核兵器の全面廃絶に向けた法秩序を取り戻す唯一の道ではないでしょうか。 次に、賛成する第2の理由は、日本政府は核兵器を直ちに違法化する同条約に参加すれば、米国による核抑止力が維持できなくなることにより日本の安全保障が危険にさらされ、また、核保有国と非核保有国の分断を深めることになるため、国際社会の中で橋渡し役として核軍縮に取り組む立場を表明しています。しかし、核兵器禁止条約は国際社会に分断を持ち込むものではなく、NPT条約の核軍縮、核不拡散の目的を達成するために相互に補完及び支援する関係にあり、同条約第4条では核保有国に対しても条約に参加した上で核兵器を廃絶するプロセスを示すなど参加への扉を開いている条約です。したがって、核兵器の非人道性を唯一体験した戦争被爆国だからこそ、同条約に参加することによって初めて日本政府は国際社会の中で真の橋渡し役を発揮できると考えるからであります。 しかし、核兵器を持つ北朝鮮、中国、ロシアのミサイルは日本に向いているから日本政府の立場を支持したいという意見があります。ロシアが核兵器で威嚇しながらウクライナへの侵略戦争を続けていることは断固糾弾されなければなりません。そして同時に、核保有国が他国を核兵器で威嚇しながら戦争を推進している事実は核兵器の存在が戦争を抑止する力となるとするこれまでの核抑止力の考えが破綻していることを意味します。 したがって、アメリカの核の傘、つまり、核抑止力で自国を防衛する立場を貫いてきた日本政府は、核抑止力とはいざとなれば核兵器の使用を前提にした考えであり、広島、長崎のような非人道的惨禍を引き起こすことをためらわない議論であることを認識し、核戦争につながる核抑止力の考えから脱却すべきときではないでしょうか。 なお、日本と同様にアメリカの核の傘の下にあるドイツやノルウェーは同条約の締約国会議にオブザーバー参加しましたが、欠席した日本に対し、向こう側に渡ろうとしない日本に橋を架けることはできないとの批判が寄せられました。せめてオブザーバー参加し、戦争被爆国としての責務を果たすべきではないでしょうか。 次に、賛成する第3の理由は、都市相互の緊密な連帯を通じて核兵器廃絶の市民意識を国際的な規模で喚起するために結成された平和首長会議は、現在、166か国、8,213都市が加盟し、県内では本市をはじめ、43市町村全てが加盟しています。そして、現在、平和首長会議の重点課題は核兵器禁止条約の批准国拡大の促進であり、日本政府に同条約の批准を求めています。したがって、今回の請願は平和首長会議に加盟する本市の方針とも合致するため、本市議会においても同請願を採択していただき、市と議会が一体となって日本政府に求めることが重要であると考えるからです。 次に、賛成する第4の理由は、核兵器禁止条約は長年にわたる草の根の市民の運動と被爆者が力を合わせて実現してきた条約であり、日本政府こそ被爆者の願いに応えていただきたいと考えるからです。 私は今回の討論を考える上で被爆者の方の思いをお聞きしたいと考え、被爆二世の会の御紹介で95歳の被爆者の方とお会いすることができました。女学校を卒業した後、挺身隊として長崎市の爆心地から1.5キロ内の工場で働いていたその方は、原爆投下当日は弁当係であったため、工場から離れた場所へ学友と一緒に弁当を取りに行き、工場に戻ろうとしたとき、ぴかっという光を感じた瞬間、家の下敷きになったものの、傷もなく助かりました。しかし、工場の仲間たちは亡くなったそうです。その被爆者の方は、「駅に向かう途中、黒焦げになった遺体があちこちにありました。友達を失い、野宿をしながら
鹿児島にようやくたどり着いたあの惨めな体験を思い出します。原爆を二度と起こしてもらいたくはない、核兵器で平和を守ることはできません。核兵器をなくしてこそ、平和を守ることができると思います」と話してくださいました。 私は、このような被爆者の方々の思いに応えるためにも今回の請願への御賛同をお願いいたしまして、
日本共産党市議団を代表しての討論を終わります。(拍手)
○議長(
川越桂路君) ほかに発言がなければ、以上をもって討論を終了いたします。
△表決
○議長(
川越桂路君) これより表決に入ります。 それでは、請願第5号 日本政府に核兵器禁止条約の署名・批准を求める意見書提出について、電子表決により採決いたします。 ただいまの請願に対する
委員会の審査結果は、不採択でありますので、賛成者先諮の原則により、採択についてお諮りいたします。 本件を採択することに賛成の議員は賛成を、反対の議員は反対をお押し願います。 [電子表決開始]
○議長(
川越桂路君) 押し忘れ等はありませんか。 [「なし」と呼ぶ者あり]
○議長(
川越桂路君) 押し忘れ等なしと認めます。 [電子表決終了]
○議長(
川越桂路君) 賛成少数であります。 よって、本件は不採択とすることに決しました。
△請願・
陳情等の閉会中
継続審査及び調査の件
○議長(
川越桂路君) 次は、日程第3 請願・
陳情等の閉会中
継続審査及び調査の件についてお諮りいたします。 本件については、お手元に配付いたしました一覧表(
会議録末尾掲載)のとおり、関係委員長の申出はいずれも
継続審査であります。
△表決
○議長(
川越桂路君) これより表決に入ります。 それでは、まず、請願第3号及び陳情第19号を閉会中の
継続審査に付する件について、電子表決により一括採決いたします。 以上の請願1件、陳情1件については、いずれも関係委員長の申出どおり
継続審査とすることに賛成の議員は賛成を、反対の議員は反対をお押し願います。 [電子表決開始]
○議長(
川越桂路君) 押し忘れ等はありませんか。 [「なし」と呼ぶ者あり]
○議長(
川越桂路君) 押し忘れ等なしと認めます。 [電子表決終了]
○議長(
川越桂路君) 賛成多数であります。 よって、いずれも閉会中の
継続審査に付することに決しました。 次に、ただいまの請願1件、陳情1件を除くその他の閉会中継続調査の件についてお諮りいたします。 本件については、関係委員長の申出どおり、いずれも閉会中の継続調査に付することに御異議ありませんか。 [「異議なし」と呼ぶ者あり]
○議長(
川越桂路君) 御異議なしと認めます。 よって、いずれもそのように決しました。 以上で、今議会に付議された案件は、閉会中の
継続審査として議決されたものを除き、全て議了いたしました。
△市長あいさつ
○議長(
川越桂路君) ここで、下
鶴市長から発言の申出がありますので、これを許可いたします。 [市長 下鶴隆央君 登壇]
◎市長(下鶴隆央君) 令和4年第4回市議会
定例会の最終日に当たりまして、一言御挨拶を申し上げます。 議員の皆様方におかれましては、令和3年度決算並びに令和4年度の補正予算及び条例その他の案件につきまして、慎重な御審議を賜り、それぞれ議決いただき、心より感謝申し上げます。 議決いただきました案件につきましては、その目的を達成するよう最大の努力をいたしてまいりますとともに、審議の過程においていただきました御意見や御
要望等につきましては、今後の市政運営の中で十分に配慮してまいりたいと考えております。 いよいよ今年も残り僅かとなりました。この1年を振り返りますと、まず、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻という国際社会にとって極めて深刻な事態が発生し、その影響は、人々の苦しみはもとより、エネルギー、食料危機、インフレ加速など世界中に暗い影を落としています。国内においては安倍元首相が凶弾に倒れるという衝撃的な事件が起きました。また、
物価高騰や歴史的円安など国民に大きな驚きや不安をもたらす出来事の多い1年でありました。本市におきましては、国際交流の進展や青少年の育成などに多大な御貢献をいただきました稲盛和夫さんが逝去されるという誠に残念な出来事がございました。ふるさと
鹿児島に限りない愛情を注いでいただきましたことに改めて心より感謝申し上げますとともに、深く哀悼の意を表したいと思います。 一方、3年ぶりに新型コロナによる行動制限を伴わない中で夏の帰省シーズンを迎えることができたほか、水際対策の大幅な緩和によりインバウンド需要に回復の動きが見られる中、
鹿児島港においても来年3月に国際クルーズ船の受入れ再開が予定されるなど、社会経済活動の正常化につながる明るい兆しも見えてきています。 このような中、市政におきましては、第六次総合計画がスタートし、都市像に掲げる「つながる人・まち 彩りあふれる 躍動都市・かごしま」の実現に向けた着実な一歩を踏み出しました。まず、新型コロナから市民の命、暮らし、仕事を守ることを最優先に、ワクチン接種の促進や保健所機能の強化など、感染拡大防止に全力を尽くすとともに、
物価高騰等困難に直面している市民や事業者への支援にスピード感を持って取り組んでまいりました。 また、電子図書館や病児・病後児保育の予約、住民票の申請など、インターネットによるオンラインサービスを幅広い分野に導入したほか、民間事業者と連携したデジタル人材の育成に着手するなど、コロナ後の新たな局面を開く大きな力となるデジタル化の取組を積極的に推進しました。 さらに、
鹿児島駅周辺整備の完了や天文館の新たなランドマーク、センテラス天文館、天文館図書館のオープンに加え、3年ぶりのかごしま錦江湾サマーナイト大花火大会やおはら祭夜まつり開催など、中心市街地のさらなるにぎわい創出や回遊性向上に取り組みました。 加えて、スマート農業技術の導入支援や高度な観光人材の育成など、稼げる仕事づくりやアフターコロナを見据えた観光施策等に着手するとともに、来年開催の燃ゆる感動かごしま国体・かごしま大会に向けて小中学校でのPR活動やカウントダウンイベントの開催など、本大会の準備と機運を高める取組を進めました。 このほか、桜島の大規模噴火に備え実践的な住民避難訓練を実施するなど、総合的な危機管理対応能力の向上に取り組むとともに待機児童解消や児童虐待防止に向けた体制強化と支援の充実を図り、安心して子供を産み育てられる環境づくりに努めるなど様々な分野におきまして積極的な取組を進めてまいりました。 この一年、市勢の発展と市民福祉の向上のため各面において御尽力をいただき、御協力を賜りました議員の皆様をはじめ、市民の皆様に改めて厚く御礼申し上げます。 間もなく新しい年を迎えることとなりますが、皆様方におかれましては、御家族おそろいで、すがすがしい新春をお迎えいただきますよう心よりお祈り申し上げ、挨拶とさせていただきます。 この一年間、誠にありがとうございました。
△議長あいさつ
○議長(
川越桂路君) ここで、しばらくお待ち願います。 [議長
川越桂路君 登壇]
○議長(
川越桂路君) 本日の会議をもちまして、緊急を要する案件がない限り、令和4年の納めの議会となりますので、御挨拶を申し上げます。 同僚議員の皆様並びに当局の皆様には、それぞれのお立場で市勢発展と市民福祉の向上に各面からお取組いただきますとともに、議会運営に対しましても御理解と御協力を賜りました。この一年の皆様の御厚情に心から感謝申し上げます。 さて、本年は、7月に桜島南岳で爆発的噴火が発生し、大きな噴石が火口から約2.4キロを超えて飛散したことから、初めて噴火警戒レベル5に引き上げられ、一部地域の方々が避難される事態となりました。幸いにも被害はなく安堵いたしましたが、一連の経過を踏まえ、風評被害対策などを含めた桜島火山爆発対策のさらなる拡充を図る必要があると再認識したところであります。 また、新型コロナウイルス感染症についてはオミクロン株が急激に広がったことで1日当たりの感染者が7月には国内で20万人を超え、8月には本市でも過去最多を記録しました。感染状況は一時落ち着きを見せておりましたが、現在再び拡大傾向にあり、今年は季節性インフルエンザとの同時流行も危惧されておりますので、引き続き感染拡大防止を図りながら、社会経済活動との両立に向けて取り組むことが肝要であると考えます。 さらには、マクロな視点から人口減少・少子高齢化やグローバル化、ICT化の進展、世界的な
物価高騰など、時代の変化や喫緊の課題をしっかりと捉え柔軟に対応し、持続可能なまちづくりを進めていくことも必須であります。 本市における明るい話題としては、センテラス天文館及び天文館図書館のオープンやかごしま錦江湾サマーナイト大花火大会の3年ぶりの開催など、まちのにぎわいと盛り上がりの息吹が感じられた1年でもありました。来年はかごしま国体・かごしま大会の開催などにより、より一層交流人口の拡大が図られることから、アフターコロナの新時代に向け本市の新たな活力が生み出されることが期待されるところであります。 そのような中、本市議会においては、今後の本市のまちづくりや市民生活に大きな影響を及ぼす
鹿児島港本港区の課題についてスピード感を持って取り組むため10月に新たな特別
委員会を設置し、関係当局への意見反映を図ることとしたところであります。 また、議会力を向上させるという意味での議会改革においては、感染症の拡大や大規模災害等の発生に備えオンラインでの
委員会開催を可能とする規定の整備やタブレット端末の導入、議会のペーパーレス化の推進など様々な取組を進めてまいりました。 加えて、代表質疑での一問一答の試行や
委員会記録のホームページでの公開も開始しておりますので、引き続き市民に開かれた議会となるよう努めてまいります。 今後におきましても同僚議員の皆様と共に市勢発展並びに市民福祉向上のため、本市の抱える諸課題に真摯に向き合い、政策提言及び執行機関の監視・評価を行うという議会に求められる役割を果たしてまいりたいと考えておりますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。 結びに、皆様におかれましては、御自愛の上、御家族おそろいで健やかに新年を迎えられますよう御祈念申し上げまして、御挨拶といたします。 この一年、本当にありがとうございました。
△閉会
○議長(
川越桂路君) これをもって、令和4年第4回
鹿児島市議会
定例会を閉会いたします。 午前11時2分 閉会──────────────────────
地方自治法第123条第2項の規定により署名する。 市議会議長 川 越 桂 路 市議会議員 入 船 攻 一 市議会議員 片 平 孝 市...